2013年10月13日日曜日

野帳で素早く考えをまとめたい

素早く考えをまとめたい


僕はもともと、あまり記録とかを残すタイプではなかった。何かを経験したり誰かの行為を見て、それで自分の行為を変えようと思ったら「ああ次からはこれこれの場合にはこれこれをしないようにしよう」と心のなかで何度かつぶやいて、他のことは忘れる、というようにしていた。重要では無いことはすぐに忘れる、そのほうが精神衛生上もいいし、むしろ覚えてたらノイズになってダメだと思っていた。これのおかげてたいていの人との記憶も出来事もほとんど覚えていない。いつだか知らないが、意識的にそのように切り替えたのだと思っている。

だが最近は意図的に思考過程を残している。ほえほえ日記もそうだし他にもつかさ名義やそれ以外で色々と形になるものを残している。自分の考えたことの記録が残っているというのは、それはそれで利点はある。先の仕方だと、なぜそのようにしたのか自体は記憶として残らないのだ。自分の試行錯誤を他のひとと共有するという意味ではこれは意味がある。

だが、この方法のせいで思考や行為の変化のスピードが落ちているように思う。これ自体は創造的な作業ではなく、自分が既に持っているものを、分解し、対象化し、相手に合わせて何度も構築し直すという作業であり、ここ数年で自分の思想自体は発展していない。

というわけで、何かについて一々記録を残すという方針を変えようと思う。考えているのは、手帳の利用。具体的には、野帳を使ったスタイルになるだろうか。今まではデータ化前提だったが少し意義は変わってくる。

MoEについて


僕がずっとやってきたのはMoEだった。これの特徴の第一の点は、カードでこれまでやられてきた考察をPC上で実現することにある。


この仕組は、一つのテーマを練り上げる、というのには都合がいい。具体的には論文だとかである。あとは、ブログのアイデアだとかプログラムに関する思いつきだとかにも有効。

これらのことについては、四六時中考えているわけにはいかない。そこで、思考したことの断片を積み重ねる仕組みが必要になる。人間は、たいてい複数の事案に取り組んでいる。また、何かに集中をして取り組んでいるとしても、それは何かの突発的な事態で遮られる。そのとき、何も準備がなければ、そのままそのときに取り組んでいたことについて忘却し、またそれに取り組むときには一から、前に考えたことをもう一度考えなおすという無駄が必要になるわけだ。だから、断片的にアイデアをためるというのは有効なのである。

MoEの弱点


MoEは万能ではないというのが、これを作った当初から問題意識としてあった。
これは、短期的に、集中的に取り組むような問題には適当ではない。時間がすぎれば無駄になるようなこと、今決めなければならないこと、などにおいては不向きである。

  • まず、メモはどれも並列化することになる。時間的に、最近考えたことのほうが重要ではあってもそれを示せない。
  • また、短期的に考えることについては大げさすぎる。一々考えたことをデータ化して、PC上で操作して、というような手間。過程を幾つかに分割して、それぞれでやるという仕方。ここでの用途としては悠長。データとして残しておいたほうがいいもの、割と長いスパンでやるべきものについてはいいが、ここではその必要はない。一々そのような過程を組み込むことが、ネックになっている。

ここでデータをためたとしても、次に用いることはできない。それはすぐに陳腐化するし、次に用いることができない。つまり、短期的に集中して考察し、答えを出して行為しなければならない課題については、このシステムは大掛かりすぎるのである。

これまでは、とりあえず何か考えるべきことがあったらMoEで処理をしていた。とりあえずデータ化をするということをしていた。だが、それで解決が全くしないということがずっと続いているので、そもそもやり方として間違っているのではないかと気づいた。

課題

 

 これまでにPCで行ってきた技法のような蓄積は持っていない。そこでそれを新たに再構築する必要がある。
この時には、その扱う問題の前提から、MoEでは必須だったが不要になることもあるだろう。また新たに作り直すものもあるだろう。
いくつか思いつくことをあげていく。

  1.連続性


野帳を使う場合。左から右へ書いていくことになる。だから、それまでのメモの全体的な見通しということができない。
必要になる情報は、今まで何に取り組んできて、今は何について考察すればいいか、ということ。
いくらアイデアを書き連ねても、それを次の考察にいかすことができなければ無駄になる。だからこの方法が必要になる。普通にやっていたなら、前に書いたことは忘れ、右に書いてあることをいくらかめくって得られる情報がすべてになる。

2.中断


考察は中断する。疲労、他の事態、考察が行き詰まることによって。それでたいていの場合はそこで立ち止まり、そのまま雲散霧消してしまう。そうすれば、後にそこでの考察がなされないなら、残るのはただのもはや役に立たないアイデアの残骸のみである。

3.他のメモに埋もれる


取り組む問題はたいてい複数。そしてそれは、自分の考えているとおりには生じない。時系列だとランダムに生じる。今考えていたのと全く関係のないことを思いついた時、それは時系列でメモに記すしか無い。アイデアを書き連ねた野帳は、順序としては、そのような複数のものが入り乱れた状態になっているはずである。

解決案


左隅に連番をつける。1st2ndというように。
また、このときタイトル、見出しは不要になるだろう。前提から、何か連続的に考察しているのだから、それについてはずっと知っているはずだろうし、それはひとつだろうから。
また、このようにすれば埋もれることもないだろう。他のメモは、後でデータ化なりをするためのもの。左隅を見て、連番を追っていけばいいだけ。
また、中断についても同様。野帳の新しいページの連番を見て、そこを追えばいいはず。また、野帳をずっと手元に持っていることでも解決するだろう。何について取り組んでいるか忘れるということもなくなるはず。



ここまで書いて


過去に無印のらくがき帳で同じことをやってたのに気づいた。

計算用紙と1st2nd法 - つかさのほえほえ日記

問題意識としては同じものがずっと前からあるんだけど、ずっと達成できておらず忘却等でまだ同じ地平にいるということですね。むむむ

0 件のコメント:

コメントを投稿